2010年 4月6日

ロックマンギガミックス第2巻 「暗黒の月」 感想

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 こんにちは。活火山です。

 前回ロックマンギガミックス2巻、白い悪夢の感想を書きましたので、今回は後半、「暗黒の月」の感想をお送りしたいと思います。

 例によって、ネタばれが嫌って人は回れ右をしましょう!

 前回とあわせて読む場合は前回の白い悪夢の感想を読んでからにしましょう!















 物語開始早々、フレイムマン(ロックマン6)がスペースルーラーズのウラノスと戦闘。しかし、どうやらまったく通じていないらしい!

 フレイムマンってワイリーロボットなんじゃないの? とお思いの方へ補足説明

 ロックマン6のボス達はワイリーロボではなく、世界各国で作られたロボットで、ロックマン6ではミスターX(ワイリー)が洗脳して操っていたのです。

 そして、奮戦むなしく、フレイムマンはウラノスの角に貫かれ敗北! 他の世界各国でも、ナイトマン、ケンタウロスマン達全員が1ページで惨殺されているシーンが……!

 そして、ヤマトマンが液体金属(といっていいかはわからないが)の体を持つマーキュリーとの戦闘シーン!

 しかし、やはりヤマトマンの物理的な攻撃は一切通用せず、マーキュリーに動きを封じられ倒されてしまう。

 ライトナンバーズをたやすく倒した、スペースルーラーズが、一対一の戦闘で倒せるわけがないんですよね〜……。仕方がないけど

 一方瓦礫の山と化したライト研究所では、瓦礫に埋もれた者の捜索がなされていた。

 結果非戦闘員であるロール、ライト博士、ワイリー、ライトットの4名は無事であり、今のところライトナンバーズに犠牲者はいない模様

 そして、動けないシャドーマンの変わりにロールちゃんがライト博士を外に出し、ワイリーが下敷きになるのを防ぐためにワイリーを助けたことが明らかに!

 ロールちゃん。非戦闘員にも関わらず、自分に出来ることを必死にがんばってらっしゃるのね。けなげでいい子や!

 一方シャドーマンは自分に何も出来なかったと嘆いているが、ロールちゃんが必死にそれを励ます。

ロール「あなたのせいじゃないのに、そんな気にしてどうするのよ」

 ですよね〜! シャドーマンちょっと気にしすぎだよ! もう少し心を楽にして生きようよ!

 けど出来ないんだろうな〜。シャドーマンの性格じゃ。

 実直だし、義理に厚いし、仲間思いだし、世界最強の敵の時だって、●●●ロックマンの死を目の当たりにしてぶち切れてたしね。

 もう少しシェードマンみたいに、心を楽にして生きていければいいんですけどね〜。

 そして、ライト博士が目を覚まし、ロックマン、エレキマン、カットマンが行方不明の中、ロールちゃんは決して暗い気持ちになることなく、がんばってみんなを励まそうとする。

ロール「だ、大丈夫よ、ロック達がそんな簡単にやられるわけないわじゃない。今までだってどんなピンチも潜り抜けてきたじゃない!」

 流石にこう言うときの強さはロック譲りですね! ロールちゃんが入れば絶望ムードになることなんて絶対ないぜ!

 さっそくスペースルーラーズに対抗しようと、ライト博士に仲間達の修理をお願いする。

ライト博士「研究所はなくなってしまったのに……」

ロール「え、あ、それはガレキを掘って使えるものを探して……」

ライト博士「……よしんばそれで修理をしたとして、何だというんだ・・・」

ロールちゃん「ライト博士……なに言って」

 なんとここでライト博士が弱気に! ナンバーズを修理するなら、ナンバーズに戦わないで欲しいと懇願する!

 ライト博士! 気持ちは分かる! 分かるけどさぁ!

 ライト博士がナンバーズを子供のように思っているのは読者諸兄も理解しているさ!

ライト博士「私はお前たちが可愛い……自分の子供のように思っている。……そんなロックに……お前たちに戦いなどしてほしくなかった。ずっと……ずっと戦いなどやめて欲しかった……!」

 1ロックマンユーザーとしてみればライト博士の気持ちも理解できるけど、でも戦いがなければシリーズ終わっちゃってるんだよね〜。この作品。まあ、そこに突っ込むのは野暮ってモンでしょうけど。

ライト博士「……まして絶対的な敗北が――確実な"死"が待っていると言うのに……。そんな戦いにお前たちを修理して再び送り出すようなことはしたくない! 私はもう耐えられんのだ! これ以上家族を失うことに!!」

 ライト博士にとって人間とロボットにはほとんど差がなくなってきていることがよくわかりますね。ロボット工学の父と謳われる人間と言うのはそれくらい自分が作り出したものを愛することが出来たからこそなのではないかと私は思います。

 ワイリーが万年ライト博士の後塵を配することになったのは、この辺りに差があったからなのだろうか?

ライト博士「修理はしてもいい……だが それはお前たちが戦いに行かないと言うならばだ……」

ファイヤーマン「博士……それは……」

「ならワシが修理してやる

 その時意外な人間の台詞が飛んでくる!

 それはなんとワイリーだった!

 う〜んここでワイリーがライトロボを修理するというのはどういうことだろう? と思って続きを読んでみると、一応ロールちゃんにしてもらった治療の仮を返すという理由からっぽいです。

ワイリー「状況はおおむね分かっとる。ルーラーズ(やつら)はご丁寧にも、寝ているワシに"夢"で見せてくれたからな。ロックマンたちのやられるところを」

 スペースルーラーズが登場したときもそうだったんですけど、こいつらどうやら自分たちの声を不特定多数の人間に頭に直接響かせるようにして伝える能力があるみたいですね。ワイリーもそれと同じような感じで夢と言う形でルーラーズの戦いを見せられていたようです。

 その時! ルーラーズの1人アースがまたもワイリーとライト博士に映像を送る(?)。どうやら自分達の力を誇示したいみたいですね。はい。

やられロボ「これ以上地球をルーラーズ(こいつら)の好きにさせるな! リーダー格であろうコイツを倒せば!」

別のやられロボ「相手は宇宙から来たらしい油断するな!」

 続々とアースの周辺に集まってくるやられロボ達! しかし、アースは余裕の表情を崩さない。

アース「ククク……いいぞいいぞ……5万年ぶりの戦いなんだ……せいぜい私を退屈させないでくれよ……」

 そして、戦闘開始! しかし、アースのあまりの力に1000体以上のロボット達はなす術もなく破壊されていく。

 皆さん聞きました? 1000体以上のロボットですよ?

 僅か3ページであっさり全滅ですよ? 強すぎにもほどがあるでしょう!?

 アースの言葉で言えばルーラーズは5万年もの間封印されていたらしいですね。ということはロックマンギガミックス第1巻の小惑星αは5万年以上前には地球をはるかに上回る技術を持った文明が築かれていたってことなんでしょうか?

 そして、そんなアースの戦いぶりをまざまざと見せ付けられたライト博士は。

ライト博士「――勝てるわけない! いやそもそも戦いにすらならない!!」

ワイリー「…知るか」

ライト博士「何ッ!」

ワイリー「ワシャ 修理するといっただけじゃ。コイツラがその後どうするかまでは知らん!」

ライト博士「――何を勝手な! ファイヤーマン達が戦うであろうことを知ってて修理しようと言うくせに!」

ワイリー「…そうかもしれんが、それでもどうするか決めるのはコイツラだ。わしゃしらん」

ライト博士「ワイリー!!」

ロールちゃん「ライト博士!」

ライト博士「……お前はロボットをなんだと……貴様にとって…ロボットはただの道具にすぎんのか!!」

ワイリー「その言葉……――そっくりそのまま返すぞ!!」

 ライト博士に頭突きをかましつつ言うワイリー。あれ? ワイリーがなんか妙に格好いい?

ワイリー「コイツラが可愛い? 子供のように思ってる!? 

だからなんじゃ!! だからコイツラの生き方を決め付けるのか!?

それがモノ扱いとどう違う!?


 ライト博士絶句! そしてワイリーはさらに続ける!

ワイリー「どういきて、どうくたばるかなんぞはこいつら自身が決めればいいこと!! そのためにコイツラに"心≠ェあるんじゃないのか!! お前はただ自分の苦しみから逃げ出しているだけだ!! ――それでもお前はワシのライバルか!! 情けないぞライト!! ワシが唯一ライバルと認めるお前がそんなことを言い出すとは!!

思い出せライト!!

ワシらがなんで只の機械にすぎなかったロボットに

"心≠持たせたかを!!


 おいワイリー格好いいじゃねぇか!! しかし説得力は残念ながらあんまりないぞ!!

 ロックマンとロックマン6でライトハンバーズと世界強豪ロボットを洗脳し、ロックマン4では人質をとってコサック博士に戦わせたお前に言えた義理ではないぞ!!

 まあ、そんな突っ込みどころは今は目をつぶりましょう……。

ライト博士「ワイリー……」

ロールちゃん「ワイリー……博士……」

 2人がこのとき何を思ったのでしょうか? それでもワイリーの言葉に何かを感じたことだけは確かだと思います。

 と、そのとき。どこからともなくシャボン玉が……!!

 それがルーラーズの攻撃と気づいたガッツマンが盾になり自ら被弾する!

ビーナス「ブククク……バラバラにならんとは思ったより頑丈だナ」

ファイヤーマン「!!」

 そこに現れたのは、スペースルーラーズのジュピターとビーナスだった!

ジュピター「少しは楽しませてくれそうじゃないか?」

ビーナス「ブクブク……オレはキレイ好きなんでね……。この"バブルボム≠ナお前たちを掃除してやるヨ」

 そして始まるライトナンバーズとルーラーズの戦い! ロールがロックの無事を祈る中、ロックは……!!

 地下鉄らしき所にメットが取れた状態で気絶していたらしく、目を覚ました直後だった!

 ラッシュ、エレキマン、カットマンもすぐ傍にいて、互いに死んではいないことを確認しあう。

カットマン「無理すんな。只でさえ"白いヤツ≠ノやられてボロボロだったトコに、ルーラーズとかいうのの攻撃食らったんだからな……」

ロック「あ……」

 そこでロックは自分達の戦いが夢ではなかったことを再認識する。

 夢であればどれだけ良かったことか……。しかし、現実はエレキマンは右手なし、カットマンは両手なしの状態と言う悲惨極まりない状況。

 ロック達に本当に勝ち目はあるのだろうか?

エレキマン「ロック……!」

 左手でE缶を投げて渡すエレキマン。

ロック「あ、ありがと…。あの後カットマンたちが助けてくれたんだね……」

カットマン「いや…俺らも助けられたクチだ」

ロック「?」

 どうでもいいんですけど、このときロックがE缶をストローでチューチュー吸ってるコマがあるんですけど、メチャクチャ可愛い! ロック……お前ショタの才能あるぜ!

???「南側に逃げ遅れた人はいなかったぞ」

???「ん ロックマン起きたん?」

 どやどやと現れる4体のロボット達。

グラビティーマン(ロックマン5)「やー ひさしぶりぃ〜」

 などとのんきなあいさつをかますグラビティーマン。

 その背後にはストーンマン、ナパームマン、チャージマンの3体も!

 そう! ロック達を救出したのは唯一全滅していないロックマン5のナンバーズだったのだ!

ロック「き 君達はー!?」

カットマン「そう…こいつらにな」

ナパームマン「コイツラとはなんだ! 我々は――」

グラビティマン「グラビティマン!」

ストーンマン「ストーンマン!」

ナパームマン「ナパームマン!」

チャージマン「そしてチャージマン!」

全員「我等8人そろって(ないけど)自給戦隊アルバイ……」


カットマン「その名乗りはさっきやったろーが!」

ストーンマン「ロックマンにはまだなのにぃ〜っ……」

 相変わらず楽しいやつらである(笑)。

 補足説明すると、彼らは「戦士の休息」において初登場! そのとき遊園地で8人全員でアルバイトをしていたのだ!

 そのときフォルテを撃退したことで自給戦隊アルバイターを名乗って決めポーズなんぞを決めていた実に楽しく愉快な奴らである。基本的にロック達に敵対意識はない。

ロック「と、とにかく助けてくれてありがとう。……でもワイリーナンバーズの君たちが何故!?」

チャージマン「フ……愚問だな……。

前にも言ったハズだ! 我々はアルバイターだと! 

お客様の安全を守ることは、我等の使命なのだ!」


カットマン「"あれ(戦士の休日)以来≠キっかり労働(バイト)に目覚めちまったみたいだなお前ら……」

ロック「お客……って別に僕たちキミらの遊園地(バイト先)のお客じゃ…」

???「ハーッハッハッハッハ! 甘い! 甘いぞロックマン!!」

 その時さらに現れる残るファイブナンバーズの面々!

ジャイロマン「目の前のお客様をお守りするだけでは真のサービスとはいえん!」

クリスタルマン「過去に遊園地に来てくださったお客様…」

ウェーブマン「…そして未来に遊園地に来てくださるであろうお客様をお守りしてこそ真のサービス!」

全員
「現在
過去
未来
全てのお客様に安心と快適をお送りする(?)

…我ら自給戦隊アル……

カットマン「だからえーっちゅーの」

 空のE缶を蹴飛ばして決めポーズを阻止するカットマン。

 カットマン……それくらい許してやろうぜ……。

 それにしてもたかがバイトと侮ってアルバイトをするような腑抜けた現代人が多い中、ここまで自分達の仕事に誇りをもって挑むことが出来るような奴らがいたら雇った側としてはさぞ嬉しいことだろうな〜。

 この精神は私も見習いたいと思います!

グラビティマン「そうそう、頼まれてた探し物だけど、左腕は見当たらなかった〜」

 と言ってカットマンの右腕を差し出すグラビティマン。

 どうやらカットマンの腕を捜していたようです。

 しかし、グラビティマンが差し出した腕なんですけどどう見てもこっちが左腕!

 有賀先生のミスなのか台詞のミスなのかはこのときは分かりませんでしたが、どうやら有賀先生の作画ミスだったようです(後ほど普通に右腕を装着しているところ見ると)。

 で、エレキマンによって探してもらった腕をくっつけてもらうカットマン。

 そして、ロックはジャイロマンからの話で、世界強豪ロボット達のおかげで人間にはほとんど被害が出ていないことを知らされる。無論彼らは今回の話の一番最初でやられちゃったわけですが、彼らの戦いは決して無駄ではなかったことがわかります。

 そして、ヤマトマン達がやられてしまったことを察したロック達。

エレキマン「…俺たちも…ほんの少し寿命が延びただけかもしれんぞ……」

 ロックの顔に緊張が走る。

 確かに今のところロック達がスペースルーラーズに勝てる可能性は1%たりともないと言ってもいいでしょう。

 腕がきちんと繋がっているのはロックだけ、カットマンも右腕は復活したものの激しい動きをしたら外れるかもしれないレベルでしかなく、エレキマンも左腕のみ。

 読者側も絶望的な思いで読み進めていくしかないんですよね……。

グラビティマン「博士と言えばうちんとこ(ワイリーシティ)とも連絡が取れないんだけどどーしたんだろ?」

スターマン「さあ?」

チャージマン「…ルーラーズにやられてたり…とか?」

ウェーブマン「まさかなぁ」

 ことの惨状をしらないファイブナンバーズ。そのことを伝えようとロックが口を開いたその時だった!

 地震が発生し、地下鉄が崩れ始める!

グラビティマン「グラビティーホールド!!」

 落ちてきた瓦礫をグラビティーホールドで抑えるグラビティマン!

グラビティマン「さーはやく!」

クリスタルマン「よしいいぞ!!」

ジャイロマン「急いで外へ!」

グラビティマン「ふにゃああああ!?」

 突然(まぬけな)悲鳴を上げるグラビティマン!

クリスタルマン「どうした!?」

 そのとき、グラビティマンの体内から液状になって現れるスペースルーラーズのマーキュリー!

ジャイロマン「グラビティ!!」

クリスタルマン「おのれ化け物!」

マーキュリー「化け物じゃねぇ……。スペースルーラーズのマーキュリー様だ……。そしてぇ……」

 そのとき突如としてストーンマンの背後から突き刺さる牛の角!

ストーンマン「な……に……?」

マーキュリー「そいつはウラノスってんだ」

ウラノス「フゴオオォォォォヲーーーーーッ!」

 あっさりと角に貫かれたままぶん投げられるストーンマン!

 うわあああ! デター!!! いきなりファイブナンバーズ2人敗北! ロック達は勝てるんか!?

 そしてウラノスはふわりと軽いジャンプをし、自らの自重で地震を引き起こす。

ロック「この揺れは……!」

エレキマン「さっきの地震もコイツか!!」

 その時ジャイロマンとクリスタルマンが目配せをする。

クリスタルマン「いくぞ! モード"Z≠セ!」

他5名「おう!!」

 スターマンのスターバリアでロックマン達を包み、ウェーブマンのウォーターウェーブで移動させ、チャージマンの後ろに連結してあったトロッコに乗せる。

ジャイロマン「行け! チャージ!」

チャージマン「おおう!」

ロックマン「クリスタルマン! ジャイロマン! ウェーブマーン!!」

カットマン「てめぇなんのつもりだ止まりやがれ!」

チャージマン「ケガ人は大人しくしてるんだな!」

カットマン「なんだとぉ!」

チャージマン「我らは……我らアルバイターは一旦守ると決めたお客様は必ず守るのだ!」

カットマン「いつまでもくだらないこと言ってんじゃ……」

 しかしカットマンはそれ以上言うことは出来なかった……。なぜならチャージマンの涙を見てしまったから!!

 ロックマンも同様に絶句する。

ロックマン「チャージマン……」

チャージマン「俺たちもルーラーズの戦闘の様子は見て知っている!

       我らでは到底敵わないこともことも分かっている!」


ナパームマン「――だが同じくロックマン! お前たちの強さも

          敵である我々はよく知っている!

          我々には無理でもお前たちならば……!」


ジャイロマン「だからむざむざこんな所で死なせるワケにはいかんのだ!」

チャージマン「――世界のお客様(ひとびと)のためにも!」

 身を挺してロックマン達を逃がすために戦うファイブナンバーズ!

 もう! ギガミックス2巻は本当にナンバーズが格好いいなもう! お願いだから死なないで!

 と、その時チャージマンが走っていたレールがなくなり、チャージマンが倒れる。同時に投げ出されるロックマンたち!

 なんだ!? 何が起こった!?

 ロックマン達が立ち上がったときにははるか後方にいたはずのクリスタルマン達の残骸が……!

???「面白いだろ〜?」

 そして新たに現れたスペースルーラーズのサターン!

サターン「このサターンの"ブラックホール"は、なんでも吸い込んだり、吐き出したり、空間を自由につなげることも出来るんだぜ? 面白いよなぁ……」

 チャージマンを踏みつけ自慢するサターン。

 怒りに燃えるロックマンたち! ルーラーズに戦いを挑む!

 なんとこの時点で5ナンバーズ全滅! そ、そんな馬鹿な!

 許せねぇ! スペースルーラーズ!

ロックマン「カットマン……エレキマン……ラッシュ!!」

エレキマン「……ああ、分かってる……」

カットマン「ビビってる場合じゃ……ないよな」

ラッシュ「ワォン!!」

 4人はまだ諦めない! 私としては逃げて欲しい! しかし、逃げられないなら戦うしかない!

サターン「フフフ なんだまだ楽しませてくれるんだ?」

マーキュリー「……よくやるよなぁコイツラ……。こんだけお仲間がスクラップになってるっていうのに……」

 ここでロックマンがファイブナンバーズの言葉を思い出す。

("全てのお客様(ひとびと)に安心と快適を!)
("お前たちならば…世界のお客様(ひとびと)のために……!)

ロックマン「…託されたんだ…大事なものを… 

――大切なモノを!!


 ライト研究所跡地、地下鉄における2つの戦いが始まる中、スペースルーラーズのリーダーアースは不調のブルース(変身前)の前に姿を現していた。

アース「我々と同種のエネルギーを感じたので来てみれば……なんだ死に掛けてるじゃないか」

ブルース「……スペースルーラーズ……」

 ブルース逃げてえええええ!!

   今のブルースに勝ち目なんて万に1つもございません!

 そして幾度となくスペースルーラーズの攻撃を受けても立ち上がるロックマン達!

マーキュリー「そろそろ上がろうぜ ここにいるのも飽きてきた…」

 一方ライト研究所では

ジュピター「……なんなんだこの星のロボットは……」

ビーナス「倒しても倒しても立ち上がってきやがる……弱いくせに……ブクブク

 地下鉄側

ウラノス「ムムム無駄なことってのが分からねぇ、バババカ共だ」

マーキュリー「…大人しく倒れてたほうが楽だろうに…なんで好き好んでやられに来るかねぇ?」

カットマン「言ってろ……ボケ共が」

サターン「何ぃ? …こいつら…オイ…」

マーキュリー「ああ…もういいや。もう少し楽しみたかったが…」

 ライト研究所跡地

ジュピター「こいつら何かものすごく……ムカつくんだよな……」

 地下鉄側

マーキュリー「ア――――――ス!!」

 中に浮遊するアース「……」

マーキュリー「もうかなり溜まったろう? そろそろ"アレ≠出してもいいだろ? そしてコイツラに

さらなる絶望を……!!


 溜まったって何が!? しかし、そんな疑問に誰も答えてはくれず話は進む!

アース「いいだろう」

 アースの左腕から現れる黒い球体。それがどんどん大きくなっていき、人類の心に絶望の火をともし始める。

ロックマン「……!」

カットマン「なんだ…ありゃ…」

アース「目覚めよ……"ダークムーン=I!」
 黒い球体の中心から亀裂が入り、黒い球体に目玉が出現する!

アース「ハハハハハハハハハハハハハハハ……!!

この惑星に住まう全ての者どもよ!

聴け!

私は"宇宙の破壊者(スペースルーラーズ)<Aース

諸君らの頭上に輝く暗黒の月…"ダークムーン≠ェ

この星の時間で24時間の後に

この惑星を破壊しつくす

その24時間の最後の時間を楽しんでくれたまえ…

ハハハハハハハ!


ボンバーマン「こ これは……っ!?」

ファイヤーマン「ああ…こんな…バカなことが…」

ワイリー(暗黒の月だと?)

シャドーマン「……」

ライト博士「スペースルーラーズ……これほどの力を持っているとは……」

アイスマン「…あんなの…あんなの……どうにも出来るわけないよぅ……」

 心が折れ、絶望に打ちひしがれるライトナンバーズ。その中にあって唯一希望を捨てない者がいた。

ロールちゃん「あきらめないで!」

 そう! 我らがヒロインロールちゃんである!

ロールちゃん「――あきらめちゃダメだ!!――ここにロックがいたらきっとそう言うわ」

ファイヤーマン「ロール…」

アイスマン「ロック―――――!!」

 地下鉄側

ロックマン「エレキマン!」

エレキマン「おうっ!」

 2人はお互いの力を一つにしてサターンに攻撃を放つ!

エレキマン&ロックマン「ダブルサンダービーム!!」

 しかし、サターンによればこの2人係の電撃も、ジュピターの雷撃の1/100程度でしかないらしくかすり傷程度にしかならない!

カットマン「ラッシュ!! 俺たちも行くぜ!」

ラッシュ「ワォーン!!」

 なんとここでカットマンとラッシュが合体! まさかのスーパーカットマン(左腕なし)が誕生する!

スーパーカットマン「食らいやがれぇ!!」

 マーキュリーに向けてローリングカッターを放つスーパーカットマン。しかし、液体金属の体を持つマーキュリーにはまったく歯が立たない。

マーキュリー「カッ……ムダだっての」

サターン「…オマエら2人係で放った電撃は俺等の仲間(スペースルーラーズ)のジュピターの雷撃100分の1にも満たない。これだけ圧倒的な"力≠見せられて、何故オマエらは諦めないんだ?」

マーキュリー「…力の差が分からねぇバカなのさ」

エレキマン「…確かに貴様らは強い…俺たちでは到底かなう相手ではないかもしれん……だが!」

ロックマン「たとえ僕らの身体は破壊できても――託された想いは…心までは破壊できない!」

カットマン「一日で地球を破壊するだぁ!? ――地球をナメるなぁぁあああああ!!!」


 3人の決死の想い! その想いは形になるのか!? 彼らの戦いに勝利はあるのか!?

 そのときライト博士は自らの学生時代を振り返っていた。  この回想シーンは回想であると分かりやすいように絵柄が大幅に変わっています。

 あらゆる漫画で使われている過去の回想は枠を黒くすると言うやりかたですが、絵柄そのもの(と言うか書き方?)を変えることによって回想であるという風に見せるのは並大抵のことではないと思います。

 具体的に言えばわざと線を荒く描いて、振るく見せているのです。

 有賀先生はやっぱり凄い人だなと思いました。

教授「"心=c? そんなものロボットには必要ないだろう。人間より力が強く、過酷な環境でも活動できる能力があるのはロボットが道具だからだ。道具なんだから人間の命令さえ実行していればそれでいい」

学生ライト「人間の命令が必ずしも正しいとは限りません。命令する側が間違うことだってあるかもしれない。…彼らロボットが人間よりも能力的に優れているからこそ"心≠ェ必要なんです」

 この当時からライト博士が心と言うものがいかに重要であるかを理解していたようですね。人間には止められないものをロボットも止められるようにする。力があるがゆえに心が必要であると。

 しかし、心と言うものが諸刃の剣でもあるということをこのときのライト博士はどこまで考えていたのでしょうか?

 後に100年後の世界でシグマと言うロボット(レプリロイド)が人間に反乱を起こしちゃったりして、ロボット同士の戦争が始まってしまうわけですが、この結果はライト博士としては皮肉と言わざるを得ませんね……。

 まあさらに100年後のロックマンゼロ4の世界で一応の解決は見ましたが……。

学生ライト「"心≠フない力は時として悲劇を生みます。だからこそロボットは"道具≠ナはなく人間のパートナーになるべきなのです。彼らロボットが自分で経験し、自分で考え、自ら答えを出す…それこそが…」

教授「話にならんな」

学生ライト「……」

教授「トーマス・ライトキミのような優れた学生からそんな夢物語を聴かされるとは……。その頭脳をもっと有意義な研究に使いたまえ」

 とぼとぼと教授の部屋を後にして外を歩く学生ライトにとある人物が声をかけた。

???「――俺と同じ考えを持つ奴がいたとはな…ロボットに"心≠持たせると言ったところで、頭の固い教授らには理解できんさ」

 そうやって声をかけたのはご存知ドクターワ、ワ、ワ、ワ、ワイ……リー?

 ページをめくるとめがねをかけた学生ワイリーの姿が……!

 うそおおおおお!? あれドクターワイリー!? うっそだぁ! 超絶なまでにイケメン!! こんな格好いい学生ワイリーがどうトチ狂ったら世界政府を企むジジイになっちまうんだ!?

 このあとワイリーとライト博士は2人で手を組み心を持ったロボットの製作に挑む!

 その試作品がロックマンギガミックス第2巻のカバーに書かれているオレンジ色のロボットなんですが、最初はこれなんだろう? って思ってました。しかし、そんな重要な意味を持っているとは……。

ライト博士の回想(――そして私たちはロボットに、単なる機械では持ち得ない感情を…。優しさと思いやりを。理想と誇りを。しかし偏った感情だけでは"心≠ヘ持てない……。喜びのために悲しみをあたえ――笑いのために涙も与え――勇気のために――絶望も与えた)

 ライト研究所跡地。

ライト博士(そして……)

ファイヤーマン「――ああ、ロックマンなら……」

アイスマン「カットマンやエレキマンだってきっと諦めないよっ!!」

シャドーマン「…行くぞッ!!」

ライト博士(…そうか"心=cそうだったな…ワイリーよ…。彼ら(ロボット)は今自らの意志で戦い……。自らの意思で人間(我々)を守っている)

 ライト博士とワイリーの盾になるロール! 同時にビーナスの銃口がロールに迫る!

ビーナス「ブクク……てめぇ……せっかくの絶望ムードが台無しじゃねーかヨ……。バブルボム!!」

アイスマン「ロールちゃん!!」

ファイヤーマン「クッ!!」

 バブルボムが発射されロールちゃんが直撃を受けそうになった。その時!!

 ロールちゃんをかばうように巨大な左腕が出現! ロールちゃんを守る。

 そして次の瞬間!

 ズン!!

 と言う音と共にビーナスの身体を貫く謎の巨人の左腕!

ビーナス「…なんだコレ…」

巨人「フン!」

 カッ!

ビーナス「ぷぴゃぁあああああ!!」

 跡形もなく吹き飛ぶビーナス!

 え? またとんでもない人がきちゃったの!?

ジュピター「ビーナス!?」

シャドーマン(ルーラーズを……一撃で!?)

ジュピター「貴様…何者だ……!?」

 初めて動揺の顔を見せるジュピター! そして誰もが驚きのあまり沈黙する中巨人は名乗る!

「デューオ」


 き、キタ――――(゜ ∀ ゜)――――!!

 デューオさんキタ―――――――!!

 そしてバイクに乗った謎の青年(女性?)! 物語はいよいよクライマックスへと突入する!

 と、言うところで、暗黒の月は終了!

 巻末の次回予告。

 地球滅亡まで24時間。その時ロックマンは、ブルースは、フォルテは、地球のロボット達は……

 ライトは、ワイリーは、コサックは、地球の人々は……

地球の運命をかけた最後の戦いが……

今始まる!!


 以下感想まとめ。

 いや〜前回書いた白い悪夢の感想を軽く上回る量を書いてしまいました。前回の「白い悪夢」の感想が19キロバイト。今回の「暗黒の月」は29キロバイトと30キロバイト近い分量を書きました。

 小説だってここまで長く書くことは稀なのになぁ〜。

 さて、本編の感想ですが。

 ついに本当の意味でワイリーナンバーズが全滅してしまいました。

 自給戦隊アルバイター……愛すべきいい奴等だったのに……ショックを隠しきれません……。

 そして黒いイエローデビルこと、ダークムーンの出現! ロックマン達はどう立ち向かうんでしょうね〜。

 何より気になるのは、スペースルーラーズに勇んで戦いを挑んだロックマン達です! あのボロボロの身体で戦いを挑んで一体どうなったのか……。どうにか復活はするんでしょうけど、一体どうやって……。とても次回が気になります。

 そして元祖ロックマンシリーズで恐らく最強のロボットであるデューオさんの登場! 彼の活躍は今後どうなるのか。

 気になることはたくさんありますが、今は黙ってロックマンギガミックス第三巻の発売をまちたいと思います。

 有賀先生の右腕の調子を心配しながら今回はここまでとさせていただきます。

 ここまで読んでくれてありがとうございました!

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